最近、森林火災のニュースを目にする機会が多くなった。世界の森林では今、何が起きているのだろうか。
今回は、現在特に注目されている南米アマゾンでの森林火災について、BBC Japanの解説記事(2019年8月)を中心に読んでみる。
【解説】 アマゾンの森林火災、どれくらいひどいのか|BBC Japan
知りたかったことは、3つあった。
- どのくらいの規模の森林火災なのか
- 何が原因なのか
- そして、自分たちには何ができるのか
森林火災の規模については、上記の記事の中にはブラジルの地図が掲載されており、その規模を知ることができる。
今年2019年の8月時点ではブラジル北部の約2,500箇所で森林火災が発生しており、これは過去10年で最大のようだ。地図が赤く染まっているのがわかる。
森林火災の状況をほぼリアルタイム(過去24h)に確認できるウェブサイトもある。
BBCの記事には、2013年からの森林火災の件数のグラフが掲載されている。
昨年2018年の同時期と比較すると、今年は約85%も森林火災の件数は増加していると伝えている。
今年に限らず毎年こんなにも森林が燃えていたのかということにもあらためて驚かされる。
では、なぜ、森林火災が起きるのだろうか?
「農地開発」、「土地開発」を森林火災の原因とする記事をこの記事以外にも多く見ることができる。
「農地開発によって森林が乾燥し、植生が変化し、焼き畑が加速するという”必然”とも言えるメカニズムがあること」を指摘する記事(wired.jp)や
「米航空宇宙局(NASA)の衛星写真で見ると、それらが土地開発の結果であることが明確に示されている」とする記事(左同)などである。
昨年行われた選挙で勝利したブラジルの現政権が、その開発を大きく推進しているという声もある。
環境保護よりも開発を優先する現政権が森林に火をつけることを奨励したことが火事多発の原因だ、とする環境保護活動家などの意見をこのBBCの記事では紹介している。
前政権が行った経済失政を回復するために、そして強いブラジルを打ち出すために、現政権は開発を急いで推進したい思いがあるのかもしれない。
では、そのアマゾンの森林火災に対して、一体私たちは何ができるのだろうか?
Guardianの記事では次のようなことを提案している。
最も重要なことは、政治的に集団的に活動することです。アマゾンを優先して扱うパーティーやキャンペーングループに参加しましょう。これらのグループを通じて選ばれた代表者に、森林を破壊する国との貿易取引を控え、森林被覆を拡大する国に対して、より多くの支援を提供するよう促して下さい。
またその他に、Instituto Socioambiental、Amazon Watch、WWF、グリーンピース、イマゾン、International Rivers、Friends of the Earthなど、森林や森林に暮らす人達、生物多様性を支援する組織に寄付して下さい。
消費者は、レインフォレスト·アライアンスなどのグループの認定を受けていない限り、ブラジル産牛肉やその他の製品を購入する前によく考えて下さい。アマゾンとつながりについて、必ずしも明らかなわけではないのです。